9-1 日本の宗教

日本人は生まれた時には神社に行き結婚の時には教会で開き、そしてお葬式にはお寺で行うように、日本文化ではいくつかの宗教が自然と混ざり、世界的にもかなりユニークな宗教文化を構成しています。

そして、一般の日本人に宗教について聞いてみても『無信仰です』と答えられることでしょう。 無信仰なのに全ての日本人が神道初詣、キリスト教のクリスマス、仏教のお盆のような年中行事の経験があります。

Omikujiこれは、日本でもっとも古い宗教である『神道』の考え方によると思います。 神道では『八百万の神』が古来日本人の間で信仰されていていました。 この神道では古代ギリシャの神話のように万物に神が宿っていると考えられています。 この神道の熱心な信者ではなくても、日本文化の根底には今もこの文化が流れているから、仏教やキリスト教の様にいくつかの宗教が日本に入ってきたとしても、そのまま八百万の神に加えられているといえます。

このように、日本人は他の宗教に対して比較的寛容な民族であるといえますが、逆に一つの宗教に縛られることを嫌がる民族であるともいます。 ですから、日本人をハロウィン・パーティなんかに誘うと喜ばれるし、宗教の話をしても興味深く聞くと思います。 しかし、入信を勧めるとかなり嫌がられ、日本人の友人が離れていくことが多いので注意して下さい。

日本の宗教人口

日本でメジャーな宗教は、仏教神道キリスト教の3つの宗教です。 仏教と神道は日本人の生活の中にすっかり根付いていますが、キリスト教は神道や仏教と比較すると日本人にとっては新しい宗教のためそれほど浸透していません。

ほとんどの日本人は仏教・神道の両方の宗教を知らず知らずのうちに信仰していると言っても、大きな間違いではありません。 と言うのも、家に神道の御札や神棚、仏教の仏壇が設置され、普段から神道の御守りを持ち歩く人も珍しくはありません。

実際に日本の宗教の信者数は、神道が約1億600万人、仏教が約9600万人、キリスト教が約200万人で合計2億1500万人となります。 これ日本の人口よりも多いことになりますからたくさんの人が2つ以上の宗教を信仰していることになりそうですね。

一般的な宗教行事

最後に、日本の宗教に関する年中行事を表にまとめます。
行事宗教スケジュール内容
初詣神道12/31 - 1/1年が明けてから初めて寺社(神社・寺院)に参拝し、一年の無事と平安を祈ります。
バレンタインデーキリスト教2/14日本では女性から男性に愛の告白と一緒にチョコレートがプレゼントされます。
お盆仏教8/13-16亡くなった先祖の霊を家に迎え、また送り出すための行事です。
クリスマスキリスト教12/24家族、恋人と一緒にパーティを開いたりプレゼントを交換します。

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